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  • 【検証・確認】ハンディサーチ新機種 ADSPIRE01 の探査性能の検証 (立上り筋・差し筋) ~ピッチ分解能編~        

 

 

<使用機器>
 日本無線社 ハンディサーチ ADSPIRE01(NJJ-200K)

 本鉄筋探査(配筋調査)検証では電磁波レーダ法の鉄筋探査機である、
 日本無線社(計測技術サービス社)製のハンディサーチ ADSPIRE01 の探査の実力を確認する為、
 築年数の古い小学校の外壁 下部(スラブまたは梁からの立上筋と壁配筋が重なっている箇所)で
 比較的深度が浅い鉄筋の水平方向分解能(ピッチ分解能)の性能を確認した結果となります。
 旧機種等と比較している訳ではない為、性能の向上具合は確認出来ませんが、
 ピッチ分解能が良好であることは確認出来た為、ご参考に探査結果を掲載いたします。 
 

 結果は資料をご覧頂ければと思いますが、見てもよくわからないという方々に向けて、説明書きを致します。
 『分解』という意味では、モノクロの表示画像で、鉄筋の間隔が30mm程度空いていれば分解できている
 と言えそうです。(分解できる鉄筋間隔は、鉄筋の深度によって変化します)

 ただし、カラー・絶対値の表示画像にした場合、鉄筋がくっ付いていても探査面から見て、
 面として幅が倍になっていれば(反射面が2倍になっていれば)鉄筋間隔が『0』でも鉄筋が重複してあることが確認出来る。
 これは、同じ探査面や探査足線に1本のみの鉄筋と2本重なっている鉄筋が両方あり、
 その両方の反射画像の差が確認出来る場合に限ります。
 例えば、全ての箇所に於いて、鉄筋が継ぎ手の状態で重なっていた場合は、それは1本なのか?2本なのか?はわからない。
 現地での工夫として、継ぎ手になっていない箇所に足線をズラしてその探査画像と
 比較することで、鉄筋が2本重なっている箇所を確認する方法もあります。
 鉄筋が重なっていても、反射面が増えていない状況(深さ方向に2本重なって継ぎ手になっている等)では確認は困難です。

 カラー・絶対値の表示に関して、本検証・確認では、シングル配筋であった為、非常に有効ですが
 カラー表示はモノクロ表示と比較して、2層目の鉄筋等の反射が見え難くなることが多々あります。
 表示方法の設定は、現場の状況や配筋状況、コンクリートの状態を考慮して適切に行いましょう。

 ※水平方向分解能は、鉄筋の深さだけではなく、コンクリートの含水率、均一性、密実度、表面の平滑具合等の
  条件によって大きく変化します。検証結果を元に、必ず同じ結果となることは無いとお考え下さい。 
 ※本検証・確認は、一定の機種の優位性や劣勢を示すものではありません。
 ※検証に使用した機器は、チャンピオン機ではありません。当社で所有の機器である為、
  同型番の他機器が必ずしも同結果を表示することを説明したものではありません。(レーダ探査機には機体差があります)
 ※当社の許可なく無断転用は禁止です。無断転用の際のリスクや損害があった場合には、当社は一切の責任を負いません。
 ※現状のレーダ探査機には、完璧な機器はありません。また No.1 の機器もありません。
  より正確で高いレベルの探査を行いたい場合は、探査状況や探査目的に応じて適切な機器を選択して探査することをオススメします。

 
 
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