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- 【検証・確認】RCレーダ探査 ハンディサーチ新機種 ADSPIRE01 の探査能力の検証(高深度・狭ピッチ編)
<使用機器>
日本無線社 ハンディサーチ ADSPIRE01(NJJ-200K)
本鉄筋探査(配筋調査)検証では電磁波レーダ法の鉄筋探査機である、日本無線社(計測技術サービス社)製
のハンディサーチ ADSPIRE01 の探査の実力を確認する為、浄水場の地下貯水コンクリートタンク内部での深い深度の鉄筋探査と
旧機種のNJJ-105Kで苦手であった『縦筋・横筋ともピッチが狭い箇所、またその箇所を浅い方の鉄筋の直上を探査した場合に判定が難しくなる事例』
に関して、改善されているかどうか?に関しての探査能力の検証・確認を行ったものです。
比誘電率設定の参考になるかは微妙(普段は水に浸かっているコンクリートの為)ですが、竣工は1991年頃だそうです。
結果は資料をご覧頂ければと思いますが、見てもよくわからないという方々に向けて、説明書きを致します。
高深度の鉄筋探査の能力と鉄筋ピッチが縦横とも狭い場合の探査能力と分けて記載します。
<深い鉄筋の探査能力に関して>
探査箇所の詳細は資料でご確認頂きたいが、壁下のハンチ部分の横筋が探査検証箇所とした。
下にはスラブもある為、高深度の探査が可能であった場合、壁の鉄筋や床の鉄筋も避けて安全な工事を行える可能性がある。
表層の鉄筋が深度約200mmでピッチが約250mmの鉄筋があり、二層目に深度約300mmに鉄筋1本、
三層目に深度400mm以上に鉄筋が1本埋設している状況下で、深くなった場合は深度約500mmとなり、
反射信号は非常に弱く、読み取り難くなるが、連続的に取得した探査足線によって確認した所、
探査結果から埋設が確認出来た。
同現場では、GSSI社のストラクチャスキャン SIR-EZXT やSIR-EZHR も使用していたが、
二層目、三層目の鉄筋を現地で探査出来ていたのはハンディサーチ ADSPIRE01 だけであった。
このことから、現状日本市場に出回っている小型のRCレーダ探査機の中では、一番使い鉄筋が
探査可能である機種と言えます。
ご存知の方もいらっしゃるであろうと思いますが、まだ日本市場には出荷されていないストラクチャスキャン
の新商品であるFLEX NX やNX25 が高深度の探査機とメーカーや代理店がPRしていますので、
あくまでも現時点で…ということになりますが。
また、高深度の鉄筋探査機では、PROCEQ社のGP8000も候補に上がりますが、この機種に関しては、
RCレーダ探査機で非常に重要となる水平方向分解能(ピッチ分解能)の性能が低いことと、
探査機器の大きさが大きく、非常に重たい為、通常の鉄筋探査・配筋調査の目的では使用が困難なことから
この検証結果の比較から除外した。
<縦筋・横筋ともピッチが狭い箇所、またその箇所を深度が浅い方の鉄筋の直上を走査した場合>
日本無線社製のハンディサーチ NJJ-105KやNJJ-200Kでもこのような事例の場合において、鉄筋探査結果が難しくなり
探査結果画像では、本来の鉄筋位置に山形の形状が見えるようにも思えるし、またその鉄筋間に山形の形状が映って
いるようにも見えることから、鉄筋位置を間違えてマーキングしてしまい、アンカーを打ったら全て当たってしまった!
という事例が多々見受けられました。
起こっている現象から、逆に言えば浅い側の鉄筋の直上を走査すれば、どこで止まっているか?どこで途切れているか?
等の状況がわかり安い探査機であるとも言えますが…
先々月頃から出荷され始めたハンチサーチの最新機種 ADSPIRE01 は高分解能化・高深度化
で改良されたとのことなので、この場面での探査結果の改善が期待出来る。
探査結果の画像は資料で確認して貰えればと思いますが、残念ながら結果は改善されていなかった。
という結論となりました。
同現場では、GSSI社のストラクチャスキャン SIR-EZXT とSIR-EZHR も同時に使用していたが、
同箇所において最も直行する鉄筋が確認し安い探査結果画像を表示したのはSIR-EZHRであった。
ハンディサーチの最新機種 ADSPIRE01 であっても、歴代最も優れた水平方向分解能(ピッチ分解能)
を有するストラクチャスキャン SIR-EZHR を現状上回ることはなかった。
※本検証・確認は、一定の機種の優位性や劣勢を示すものではありません。
※検証に使用した機器は、チャンピオン機ではありません。当社で所有の機器である為、
同型番の他機器が必ずしも同結果を表示することを説明したものではありません。(レーダ探査機には機体差があります)
※当社の許可なく無断転用は禁止です。無断転用の際のリスクや損害があった場合には、当社は一切の責任を負いません。
※現状のレーダ探査機には、完璧な機器はありません。また No.1 の機器もありません。
より正確で高いレベルの探査を行いたい場合は、探査状況や探査目的に応じて適切な機器を選択して探査することをオススメします。