論文、検証、技術資料
- 【検証・確認】RCレーダ探査に於ける探査性能 JR・NEXCO橋脚編(深い鉄筋・含水率の多いコンクリート)
<使用機器>
GSSI社 ストラクチャスキャン SIR-EZXT/SIR-EZLXT、SIR-EZ/SIR-EZLT(高深度モデル)
PROCEQ社 超小型レーダ探査機 GP8800
日本無線社 ハンディサーチ ADSPIRE01(NJJ-200K)
本鉄筋探査(配筋調査)検証では電磁波レーダ法探査機を使用して土木構造物の橋脚にて、深い深度の鉄筋探査の探査能力と
含水率が大きい(雨ざらし)の古いコンクリート構造物という条件で、各メーカ-での最新機種(高深度探査機)で検証・確認を行ったものです。
結果は資料をご覧頂ければと思いますが、見てもよくわからないという方々に向けて、説明書きを致します。
鉄筋探査機には、現場で、探査機で確認出来る探査結果画像とパソコンで画像処理をした結果の探査画像では探査の可否が変わります。
また、そのどちらにおいても同じ探査結果を表示する探査機もあります。
それぞれの結果を下記に示します。
<現場での探査結果(探査機に表示する画像)>
現場では、ストラクチャスキャン SIR-EZ とハンディサーチ ADSPIRE01(NJJ-200K)が深い鉄筋を見やすく表示した。
高周波になる程、水分の影響を強く受けて電磁波の減衰が大きかった為と考えられ、中でも周波数が高くない機種の適応が最適という結果となった。
ハンディサーチ ADSPIRE01(NJJ-200K)に関しては、表示部のスマートフォンで、画像処理(ノイズ除去)が出来、反射画像の表示強さも
自在に変更・設定が可能である為、現場でも探査性能を落さずに鉄筋探査が行えた。
GSSI社のストラクチャスキャンは、自動感度調整という便利で簡単な機能が付いていますが、
場合によって様々、探査画像を濃く見やすくすることもあれば、薄く見難くしてしまうことがある為、難しい探査現場では多少難があります。
<事務所に戻ってから確認出来る探査画像・探査結果(パソコンでの探査画像)>
事務所に戻ってからの探査画像では、ノイズ除去が出来ることや表示画像の強さの設定を自在に可能なこと、
カーブフィッティング(双曲線法)やマイグレーションによる鉄筋位置の確認し安さと比誘電率の推定機能等が
難しい鉄筋探査をする上で、非常に重要な機能となってきます。
現場の探査機の画面では確認出来なかった反射画像を表示できます。それに、鉄筋の見落としも無くすことが出来ます。
特にストラクチャスキャンで使用出来る、KEYTEC社が作成するレポートエディタ プロ というパソコン解析ソフトは、
非常に使いやすく、有効な機能も多々搭載していてオススメです。(レーダ探査初心者では使いこなせないので要注意です)
※本検証・確認は、一定の機種の優位性や劣勢を示すものではありません。
※検証に使用した機器は、チャンピオン機ではありません。当社で所有の機器である為、
同型番の他機器が必ずしも同結果を表示することを説明したものではありません。(レーダ探査機には機体差があります)
※当社の許可なく無断転用は禁止です。無断転用の際のリスクや損害があった場合には、当社は一切の責任を負いません。
※現状のレーダ探査機には、完璧な機器はありません。また No.1 の機器もありません。
より正確で高いレベルの探査を行いたい場合は、探査状況や探査目的に応じて適切な機器を選択して探査することをオススメします。